レコードといえば、ほとんど見ることは無くなりましたが、回る円盤を針でなぞって音を再生するもの。
音をそのまま“記録”している、とってもアナログな装置です。
原理を知ると、単純で、おもしろい。
音と振動が見える形で繋がっています。
モノラルの場合
モノラル、いわゆる音が1チャンネルだけの場合は、とってもシンプル。
レコードには、針がなぞっていく「溝」が刻まれているわけですが、あの溝は僅かに蛇行しています。
ギザギザ、と。
振動、している。
そのギザギザが、振動が、そのまま音、音楽や歌声の信号になっているんです。
なので、電気的な装置がなくても、ただの“はり”で溝をなぞるだけでも音が聞けちゃう。
すぐれもの。
ステレオの場合
ステレオ、つまり右スピーカーと左スピーカーの2チャンネル分の音が記録されているものは、ちょっと複雑。
1本の溝に、どうやって2つの音を記録するか。
昔の人はなかなかすごい事を考えました。
溝の、右壁と左壁に、それぞれ別のギザギザをつける!
すると、なぞっていく針はなかなかに複雑な動きをしますが、それを精密に右壁による動きと左壁による動きに分解することで、2チャンネル分の音を取り出せるんです。
もう少し詳しく
もう少し詳しく説明すると。
溝はV字の断面をしている。
V字の下の角度は、90度。
そのため、右壁のギザギザによる動きは「右下⇔左上」という向きの動き。
逆に、左壁のギザギザによる動きは、「左下⇔右上」という向きの動き。
これら2つの動きは直交しているので、1本の針だけど、動きを2つの成分に分離できるのです。
最近の技術
このように、レコードは針を接触させて読み取るので、どうしてもレコード表面は少しずつダメージを受けてしまう。
そこで、最近は、非接触でレコードを読み取る製品もあります。
レコードの溝にレーザーを当てて、溝のギザギザを読み取り、再生するというもの。
針の先端よりも細かくギザギザを読み取れるので、針を使うタイプより“いい音”で聴けるのだとか。
高周波まで再現できる、っていう事ですね。
おわりに
技術の進歩って、いろんな方向性があるものですね。
おもしろい^^
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